最近、意外に多くの人がタイの大学への正規留学に興味を持っていることを知りました。そこで本日は、タイの大学留学について自分なりの意見を書いてみたいと思います。
日本人がタイの大学に留学する意味
タイのほとんどの大学には、インターナショナルコースという英語で授業を行うコースがあります。タイにありながら、これらのインターナショナルコースを卒業しているタイ人は、一度も海外に行ったことがない生徒でも比較的流暢な英語を話します。
このインターナショナルコースには、タイ人だけでなく周辺諸国を中心に留学生も在籍しています。日本人でもこのタイのインターナショナルコースに留学したいと思っている人が少なからずいることに気がつきました。
ネットで書かれていた多くの方の志望動機を見ると、下記のような内容でした。
1.他の英語圏へ留学するより学費が安い。
2.海外の大学卒業したほうが将来性がある。
3.タイ語と英語の両方が身につく。
4.将来タイで働きたいので現地の大学に行ったほうが有利になる。
5.タイが好き
実際にタイに住んでタイで働いた経験から上記の志望動機が本当に的を得ているか考えてみたいと思います。
他の英語圏へ留学するより学費が安い
確かに英語圏と比べると、学費も生活費もタイの方が安いかもしれません。しかしタイは、英語圏ではありません。日常生活で英語が比較的通じることはあっても英語を第一言語として話しているわけではありません。
英語圏と比べることにほとんど意味はありません。
海外の大学卒業したほうが将来性がある
海外の大学を出たほうが将来性があるかどうかは全ては本人次第だと思います。逆にタイの大学を卒業したからといって、就職に有利ということもめったにないと思います。
タイ語と英語の両方が身につく
タイで生活をしていると日常生活ではタイ語を話す必要がでてくるため、大学の授業が英語でもタイ語も本人の努力次第で身につけることが出来ると思います。
タイ語と英語の両方を見つけることは本人の努力次第で可能だと思います。ただ、英語圏の大学で学んだ場合とタイの大学で英語を学んだ場合、英語力に関しては、かなり差が出ると思います。24時間、英語が耳に入ってくる環境なのか、大学に通っている1日8時間のみ英語が聞こえる環境なのかの差は大きいと思います。
将来タイで働きたいので現地の大学に留学する
結構多くの人がこの考えを持っていることに驚きました。タイの大学をタイ語で卒業したとしたら、立派な技術通訳や翻訳者として卒業後、何か専門職を得ることができる可能性もあるかもしれません。
しかし、インターナショナルコースは英語での授業のため、卒業してもタイ語の専門性は一切ないと思います。現地の大学を卒業しているから現地での就職に有利ということは聞いたことがないです。
欧米では現地の大学を卒業すると就労可能なビザが取りやすくなるなどのメリットがありますが、タイにはそういったものはありません。
また、海外で日本人が求められるスキルは語学力は基本としても、何より日本人としてのビジネスマナーだったり日本人的感覚だったりします。タイの大学を出た新卒日本人が得られる仕事は、日本の大学を卒業した日本人より少ない可能性もあるかもしれません。
タイが好き
タイが好き!タイに住みたい!この理由こそ、タイの大学への進学をおススメします。好きな国で好きなことをするこれ以上、人間にとって贅沢なことはないと思います。
また、最終的に大学で勉強するということは、知識を身につけるだけでなく、友人関係だったりコネクション作りの場でもあると思います。
そういった面では、タイ好きな人にとってタイの大学に通うことは、十分にメリットがあると思います。また、すでにタイで働いていてるが学位取得やスキルアップのため、夜間に現地の学校に通いたいと思う場合にもそれなりにメリットがあると思います。
なお、今回の記事は学位取得を目的とした正規留学のみ限定した記事です。語学留学や修士については、まったく当てはまらないと思います。